みなさん、筋トレといえばどの運動種目を思い浮かべるでしょうか。
今回の記事では、「キング・オブ・エクササイズ」とも呼ばれている「スクワット」の中でも、自重スクワットからレベルを上げたトレーニング「バーベルスクワット」ついて説明していきます。
「バーベルスクワット」は、バーベルを担いだ状態のまま股関節とひざ関節を曲げてしゃがみ、そこから立ち上がる運動です。自重スクワットに比べて、バーベルを支える必要もあるため、体幹部(腹筋や背筋)のバランスも重要になります。自重スクワットよりも下半身強化のトレーニングとして多くのスポーツ選手が行っており、とてもシンプルな運動ですが、ケガ予防や運動機能の向上、コンディショニングにも役立つトレーニングです。
バーベルスクワットとは
バーベルスクワットとは、バーベルを担いだ状態のまま股関節とひざ関節を曲げてしゃがみ、そこから立ち上がる運動のことを言います。
自重スクワットとは異なり、自身の体重以外にバーベルも重さも加えた運動になるため、自重スクワットの上位互換ともいえます。主に下半身を強化する筋トレの王道ともいえるトレーニングです。足腰や体幹部を鍛えるために有効であり、トレーニング初心者の運動としてもおすすめと言えます。
年齢問わず行うこともできますが、高齢の方はある程度身体の強化をされてから取り入れることで、周りの同年代の方よりも姿勢も真っ直ぐになり、差をつける事ができます。
トレーニング部位
主に以下の部位を鍛えるためにトレーニングします。
大腿四頭筋
大腿四頭筋は体の中でも1番に大きい体積とされる筋肉です。太もも前面にある筋肉であり、以下の4つの筋肉から構成されています。
- 大腿直筋
- 外側広筋
- 内側広筋
- 中間広筋
大腿四頭筋は股関節、膝関節、足関節の動き全てに関与するため、大腿四頭筋を鍛えることで、たちあがる、歩く、走る、跳ぶなどの運動パフォーマンスを大幅に高まります。
ハムストリング
ハムストリングは、身体の中でも3番目に大きい体積とされる筋肉です。太もも裏にある筋肉であり、以下の3つの筋肉から構成されています。
- 半腱様筋
- 半膜様筋
- 大腿二頭筋
役割は大臀筋と連動して、ダッシュやジャンプ系の動きで頻繁に使われます。
歩行時など特にエキセントリック収縮(伸張性収縮)な動きに関与します。エキセントリック収縮とは、簡単に捉えれば重量に逆らいながらゆっくりと筋肉を伸ばしながら運動する動作になります。
スクワットの場合であれば、しゃがむ際に筋肉に負荷を掛かっていることを意識しながら効かせている動作になります。
骨盤の位置や傾きにも関係し、肉離れなどを起こしやすい繊細な筋肉なのでパフォーマンス向上の為にも日頃からストレッチなどでしっかりケアしておきましょう。
大臀筋(だいでんきん)
お尻全体を覆う筋肉で、二足歩行の人間の立ち姿勢では姿勢保持に重要な役割を担っていて、立っている限りは常時働いている筋肉。
体の中で2番目に大きい体積とされる筋肉です。大臀筋を鍛えることによって、ヒップアップ、運動能力の向上といった効果が期待できます。
トレーニング方法と注意点
《トレーニング方法》
- バーベルを握る手幅は、肩幅よりも拳1つ分外側の位置を握ります。
- バーベルを肩の後ろに担ぎます。
- 足幅は肩幅程度に立ち、つま先を30°〜45°程度に開きます。
- そのまましゃがんで立ち上がる動作を繰り返します。※しゃがむ深さは、腿が床と平行になる程度を目安と致しましょう。
《注意点》
- 高血圧な方は、息を吸いながらしゃがみ、立ち上がる際に息を吐きましょう。
- しゃがんだ際の膝は、つま先からややはみ出す程度を目安にしゃがみましょう。膝が前に出過ぎた場合は、膝を痛めやすいです。反対に膝が出さない場合には、バランスを崩し後ろに倒れてしまいます。
また、どちらも適切な位置でない場合、脚の太さや腰回りの大きさなどにも影響いたしますので、しっかりとフォームを確認して修正していきましょう。 - 腰を痛めないように、上半身は丸まったり、過度に反ったりしないように程々にお腹に力を入れて行いましょう。
- 膝がつま先方向よりも外側に開いたり、内側に入らないようにしましょう。
- 膝を痛めないために、勢いを付けてバウンドして立ち上がらないようにしゃがみましょう。
応用に挑戦してみよう!
通常のトレーニング方法は、上記に記述した通りではありますが、トレーニング方法を少し変化を加えるだけで効果や効かせる部位が変わっていきます。
ぜひ通常のトレーニングに慣れてきた方は、応用に挑戦していきましょう。
《足幅編》
通常のバーベルスクワットの際の足幅は、肩幅程度を目安としておりますが、通常よりも足幅を広げることで、内転筋(内腿)に効かせることができます。
足幅は肩幅よりも拳二つ分程度に大きく広げ、つま先の向きは45°〜60°を目安に開きます。また、しゃがむ際の膝の向きは、つま先と同じ方向に向けながらしゃがみましょう。
《スピード編》
しゃがむ際と立ち上がる際のスピードをゆっくりとさせることにより、トレーニング効果に変化を付けていきます。
まずはしゃがむスピードと立ち上がるスピードを2秒ずつ掛けて行ってみてください。余裕がございましたら、3秒ずつと長めに設定してみましょう。
《ポーズ編》
今まではしゃがんだ後はすぐに立ち上がりましたが、ポーズ編では、しゃがんで腿が床と並行になった際に、一度動きを止めてキープしましょう。しゃがんだ状態をキープさせることで乳酸が溜まり、トレーニング効果を高めていきます。キープ時間の目安は1〜3秒で設定してみてください。