【トレーナー監修】筋トレの前にオススメな食事|理由とメカニズムまで徹底解説

筋トレを行う際、食事は非常に重要な役割を果たします。適切な食事を摂ることで、筋肉の成長を促進したり、トレーニング中のエネルギー補給を行うことができます。

しかし、筋トレ前に食べる食事は、どのようなものが良いのでしょうか?
本記事では、トレーナー監修のもと、筋トレ前におすすめな食材とその理由、メカニズムについて徹底解説します。

筋トレ前におすすめな栄養とは?

・炭水化物

筋肉は、グリコーゲンという糖質をエネルギー源として利用します。筋トレ前に炭水化物を摂取することで、グリコーゲンの蓄積が増え、筋トレのパフォーマンスが向上します。
筋肉の合成するためにも炭水化物は重要です。糖質が血液に流れることにより、インスリンというホルモンが分泌され、これが筋肉の合成を促します。
また、食事が取れていない状態でのトレーニングは、体内の血糖値が下がり、低血糖が起こるリスクがあります。低血糖は主に吐き気やふらつき、めまい、頭痛などが起こりますので、低血糖のリスクを低減するためにも炭水化物を摂取しましょう。

・タンパク質

タンパク質は、筋肉の主成分であるアミノ酸の材料となります。筋肉の合成・修復に必要なため、筋トレ前に十分なタンパク質を摂取することが重要です。筋肉の合成をより起こしやすくするためには、血液中のアミノ酸濃度を高めておくことが大切になります。
また、同時にタンパク質を摂取することで、筋肉の合成・修復が促進され、筋力の増加や、疲労回復が期待できます。

・水分

筋トレ前には、十分な水分補給が必要です。トレーニング中に水分不足に陥ると、筋肉の疲労が増加し、パフォーマンスが低下するだけでなく、健康上のリスクも高まります。また、筋肉は水分を含んでおり、炭水化物に含まれる糖質と一緒に水分を筋肉中へと運ばれます。
水分が不足すると筋肉の収縮力も低下します。筋トレ前には、十分な水分を摂取して、脱水症状を予防しましょう。

筋トレの前にオススメな食事とは?

筋トレの前に食べるべき食事は、筋肉の成長に欠かせない栄養素を含み、消化が容易であることが求められます。以下のような食事がオススメです。

  • タンパク質を多く含む食品:鶏肉、豆腐、卵、プロテインバーなど
  • 消化が容易な炭水化物:白米、パン、バナナなど
  • 水分をしっかり摂取すること:スポーツドリンクや水

筋トレの前にオススメなサプリメントとは?

・プロテイン

プロテインは、食後が良いとされておりますが、実際には筋トレの前後でプロテインによる効果を比較した際には、あまり大きな差はございません。また、近年では、筋肉を作り上げる際には、血中のアミノ酸濃度を高める必要があり、筋トレ後のプロテイン摂取では、消化から吸収までに時間がかかることを考慮して筋トレ前がオススメと言われているケースもあります。

空腹で筋トレを行いますとトレーニングのパフォーマンスも出ないことから、プロテインをお飲みいただき、エネルギーが身体にある状態でトレーニングをおすすめいたします。

・アミノ酸

アミノ酸とは、タンパク質が分解された栄養素になります。プロテインから摂るタンパク質に比べて消化や吸収時間が速いため、空腹による筋肉の分解をサポートするために有効とされております。
また、プロテインに比べてお腹に溜まりにくく、トレーニング中の疲労を軽減する効果も見込めます。

ただ、プロテインのようにアミノ酸だけでは、筋肉を大きくするような働きは期待できないため、筋量アップやバルクアップを望まれる方は、プロテインと合わせてお飲みいただくと良いでしょう。

筋トレの前に食事をする理由とメカニズム

・エネルギー源としての炭水化物の補給

筋トレを行うと、筋肉が消費するエネルギー源として糖質が必要となります。食事によって炭水化物を補給することで、筋肉が必要とするエネルギーを補充することができます。

・タンパク質を補給し、筋肉の成長を促進する

筋肉は、タンパク質を原料として合成されます。筋肉の成長に必要なタンパク質を食事から補給することで、筋肉の成長を促進することができます。

・消化が容易な食事を選ぶことで、筋トレ中の不快感を軽減する

消化が悪い食事を摂取すると、筋トレ中に胃もたれや吐き気が起こりやすくなります。消化が容易な食事を摂取することで、筋トレ中の不快感を軽減することができます。

筋トレ前に食事を摂る際の注意点

筋トレの前に食事を摂る際には、タイミングにも注意が必要です。
食後は消化のために胃腸に血液が集まりやすくなります。トレーニング時は、筋肉へと血液が集中しやすい為、それにより胃腸の消化を妨げる場合があります。
そのため、トレーニング前の食事を摂る際には、1時間前までになるべく消化の良い食べ物を中心に食事を心がけることが大切になります。
また、トレーニング前の食べ過ぎも注意が必要です。お腹に食べた食事が残ったままの状態では、トレーニング時に体調不良やお腹に力を入れにくく、パフォーマンス低下に繋がります。トレーニング前には身体が動かせる範囲内で適切な食事量を意識しましょう。

まとめ

筋トレ前には、主に炭水化物やタンパク質、水分といった食事を心掛けることが大切になります。
また、プロテインやアミノ酸などのサプリメントを活用することで、より効率的な筋トレの効果を期待することができます。

ただ、食事の摂り過ぎは消化のために必要な血液が筋肉に集中してしまい、消化不良やパフォーマンス低下を招く恐れがある為、個々に合わせた適切な食事が大切です。

編集担当者

谷澤直紀

経歴
高校入学と同時に部活動であったパワーリフティングというスポーツに出会い、ウエイトトレーニングを始める。部活動の部長として、全国個人2位の成績を収め、全国団体優勝の実績を残す。大学ではアジアクラシックパワーリフティングjr.2位の成績を収める。今までのトレーニングや身体作りで経験しつつ得られた本格的な知識を活かせないかと考え、トレーナー資格であるNSCA-CPTを取得後、RIZAP銀座店に入社しチーフトレーナーとして、トレーナー活動だけでなく新人研修担当やボディメイクにまつわるマニュアル資料制作。その後、HIGH-GRADE GYMを設立し、現在に至る。

関連記事

  1. 【トレーナー監修】筋トレ・ジム初心者におすすめなメニューの組…

  2. ホエイプロテインの『WPC・WPI・WPH』の違いとは?

  3. ジムの筋トレ時間は『1回:30〜60分』がベスト!?|理由と…

  4. 筋トレしても痩せない!原因と対策について徹底解説

  5. 【ジムトレーナー解説】筋トレによる消費カロリーはどのくらい?…

  6. 【浅草橋パーソナルトレーナー監修】筋トレしたのに筋肉痛になら…