ジムや筋トレを始める際に、初心者の方は何をどのようにトレーニングすれば良いのか迷うことがあります。
効果的な筋トレを行うためには、適切なメニューの組み方が重要です。
本記事では、トレーナーの監修のもと、筋トレ・ジム初心者におすすめなメニューの組み方を詳しくご紹介します。
正しいメニューの組み方を学び、効果的な筋肉トレーニングを実践しましょう!
目次
筋トレ初心者は全身を動かす「多関節運動」がおすすめ
多関節運動とは、複数の関節を同時に動かす動作のことを指します。身体の複数の筋肉グループが協力して動作するため、より多くの筋肉を刺激し、全身の筋力や安定性を向上させる効果があります。
多関節運動は、一つの関節だけでなく、関連する複数の関節を同時に動かすことが特徴です。例えば、スクワットやデッドリフトなどは下半身の関節である膝関節と腰関節を同時に使用する運動です。また、ベンチプレスやショルダープレスは上半身の関節である肩関節と肘関節を同時に使用する運動です。
多関節運動は以下のような特徴を持ちます。
- 多くの筋肉を同時に刺激する
複数の関節を動かすことで、関連する筋肉群が同時に活動します。これにより、全身の大きな筋肉が効果的に刺激されます。 - 基礎代謝の向上
多関節運動はエネルギー消費量が高く、筋肉量の増加を促します。筋肉は静止時でもエネルギーを消費するため、基礎代謝を上げる効果があります。 - 実用的な動作の強化
多関節運動は日常生活やスポーツに必要な動作に近いため、身体の機能や動作能力を向上させる効果があります。例えば、スクワットは座ったり立ち上がったりする動作に似ており、デッドリフトは重い物を持ち上げる動作に似ています。 - 体幹の安定性向上
多関節運動は身体の中心となる体幹の筋肉も同時に鍛えることができます。体幹の筋力と安定性が向上すると、姿勢の改善や身体のバランスが整い、 正常な動作のパフォーマンス向上につながります。
多関節運動は、生活の質を高める筋力やパフォーマンス向上に効果的です。初心者から上級者まで幅広いレベルのトレーニングに取り入れることで、全身の筋力や機能を効率的に向上させることができます。
気になる部位には「単関節運動」がおすすめ
単関節運動は、一つの関節を動かす動作のことを指します。関節の可動域を特定の筋肉に集中的にかけることで、その筋肉の強化や発達を促すトレーニング方法です。
通常、単関節運動は特定の筋肉群を重点的に刺激するため、部位ごとのトレーニングや強化に効果的です。一方、複数の関節を動かす多関節運動と比べると、負荷が局所的にかかるためにより高い集中度で特定の筋肉を刺激することができます。
例えば、アームカールやレッグカールなどが単関節運動に該当します。アームカールは肘関節のみを動かす動作で、上腕二頭筋を主に刺激します。レッグカールは膝関節のみを動かす動作で、ハムストリングス(大腿裏筋群)を主に刺激します。
単関節運動は、特定の筋肉を的確に強化したい場合やバランスの調整を行いたい場合に有効です。ただし、全身のバランスを保つために、多関節運動との組み合わせも大切です。適切なバランスを保ちながら、単関節運動と多関節運動を組み合わせたトレーニングを行うことで、より効果的な筋力トレーニングを実現できます。
マシンとフリーウエイトはどちらがおすすめ?
トレーニングメニューには、マシンとフリーウエイト(ダンベルやバーベル)の両方を取り入れることがおすすめです。
マシンは安定感があり、正しいフォームを保ちやすいため初心者には扱いやすいです。
一方、フリーウエイトはバランスや安定性を求められるため、より多くの筋肉を使ってトレーニングできます。両方を組み合わせて使うことで、幅広い筋肉を刺激できるでしょう。
トレーニングメニューの組み方
・全身運動から部分的な運動へ
筋トレプログラムでは、まず全身をバランスよく鍛える運動(多関節運動)から始めましょう。その後、気になる部位を重点的に強化する部分的な運動(単関節運動)を取り入れます。
・超回復を考慮した1週間の筋トレプログラム
筋肉はトレーニング後に回復・成長するため、適切な休息を取ることも重要です。連日同じ部位のトレーニングを行う場合、筋肉の回復が間に合わずに逆効果に繋がる恐れがございます。
おおよそ筋肉の回復には48〜72時間必要とされている為、1週間のトレーニングプログラムでは、連日続かないように各筋群に適切な休息を与えることを心掛けましょう。
・トレーニングの進行度に合わせて負荷を調整
筋肉は刺激に慣れてしまうと成長が鈍化するため、トレーニングの進行度に合わせて負荷を上げていくことが重要です。
身体が慣れてしまったトレーニングは、筋トレによるボディメイクの成長を止めてしまう原因にもつながります。
コンディションや身体に合わせて徐々に重量や回数を増やし、トレーニングの効果を高めましょう。
筋トレ初心者におすすめの種目
以下は、筋トレ初心者におすすめの種目です。これらの種目は基本的な動作であり、幅広い筋肉を刺激する効果があります。
- スクワット
スクワットは、下半身の筋肉を鍛える効果があります。立ち姿勢で足を肩幅に開き、両手を前に伸ばします。腰を落とし、膝を90度ほど曲げます。その後、力を入れて元の姿勢に戻ります。背中をまっすぐに保ちながら行いましょう。 - ベンチプレス(orチェストプレス)
ベンチプレスは胸の筋肉を鍛える効果があります。ベンチに仰向けに寝転び、バーベルやダンベルを手に持ちます。手は肩幅よりやや広めに開き、ゆっくりと重量を下げてから力を入れて持ち上げます。胸の筋肉を意識しながら行いましょう。 - ショルダープレス
ショルダープレスは肩の筋肉を鍛える効果があります。立ち姿勢でバーベルやダンベルを肩の上に乗せます。手は肩幅よりやや広めに開きます。ゆっくりと重量を上げてから力を入れて押し上げます。肩の筋肉を意識しながら行いましょう。 - ラットプルダウン
ラットプルダウンは背中の筋肉を鍛える効果があります。座ってラットプルダウンマシンに座り、バーを上に引きます。背中をまっすぐに保ちながら、肩甲骨を寄せるイメージで力を入れて引きます。背中の筋肉を意識しながら行いましょう。 - ロウイング
ロウイングは背中と上腕の筋肉を鍛える効果があります。ベンチに片膝をついて、反対側の手をベンチにつきます。もう一方の手にダンベルを持ち、腕を曲げて体側に引きます。背中の筋肉を意識しながら行いましょう。 - バックエクステンション
バックエクステンションは背中の下部を鍛える効果があります。ベンチにうつ伏せになり、足を固定します。手は胸の前で組みます。上半身をゆっくりと起こし、背中の筋肉を意識しながら行いましょう。 - シットアップ
シットアップは腹筋を鍛える効果があります。床に仰向けになり、膝を曲げて足を固定します。両手を頭の後ろに置き、上半身を起こします。腹筋を意識しながら行いましょう。
これらの種目は初心者にも取り組みやすく、効果的なトレーニングになります。ただし、正しいフォームと適切な負荷を保つことが重要です。トレーナーの指導のもとで行い、無理をせずにトレーニングを進めましょう。
以上が、初心者におすすめな筋トレメニューの組み方と種目の紹介です。安全に効果的な筋トレを行い、理想の体づくりを目指しましょう。
まとめ
初心者の方にとって、効果的で安全な筋トレメニューの組み方は重要です。全身を動かす多関節運動を取り入れることで、バランスの取れた筋力を養うことができます。また、特定の部位を強化したい場合は、単関節運動を取り入れることがおすすめです。
マシンとフリーウエイトの両方を活用し、トレーニングのバリエーションを増やしましょう。マシンは安定感があり、正しいフォームを保ちやすいですが、フリーウエイトはバランスや安定性を求められるため、より多くの筋肉を使ってトレーニングできます。
トレーニングメニューの組み方では、全身運動から始めて部分的な運動へと進めるようにしましょう。また、超回復を考慮した1週間の筋トレプログラムを組むことも大切です。適切な休息を取りながら、負荷を上げていくことで効果的な筋力トレーニングが可能となります。
初心者におすすめの種目としては、スクワット、ベンチプレス(orチェストプレス)、ショルダープレス、ラットプルダウン、ロウイング、バックエクステンション、シットアップなどがあります。これらの種目を適切なフォームで行い、トレーニングの進行度に合わせて負荷を調整していきましょう。
正しいメニューの組み方と適切なトレーニング方法を実践することで、初心者でも効果的に筋力を養うことができます。安全性と効果を重視し、着実な成果を得るために、トレーナーのアドバイスや指導を受けながら取り組むことをおすすめします。健康的な体づくりと理想のボディへの道は、継続的な努力と正しい知識によって実現できます。
編集担当者
谷澤直紀
経歴
高校入学と同時に部活動であったパワーリフティングというスポーツに出会い、ウエイトトレーニングを始める。部活動の部長として、全国個人2位の成績を収め、全国団体優勝の実績を残す。大学ではアジアクラシックパワーリフティングjr.2位の成績を収める。今までのトレーニングや身体作りで経験しつつ得られた本格的な知識を活かせないかと考え、トレーナー資格であるNSCA-CPTを取得後、RIZAP銀座店に入社しチーフトレーナーとして、トレーナー活動だけでなく新人研修担当やボディメイクにまつわるマニュアル資料制作。その後、HIGH-GRADE GYMを設立し、現在に至る。